【SDS作成ガイド】SDS 第10項「安定性及び反応性」の注意点
2026.04.28
【SDS作成ガイド】SDS 第10項「安定性及び反応性」の注意点
SDS(安全データシート)第10項「安定性及び反応性」は、化学物質がどのような条件で危険反応を起こす可能性があるかを明確に示す、非常に重要な項目です。
■ 1. 第10項の目的:化学物質の危険反応を事前に把握する
第10項は、化学物質の以下の挙動を明確にすることが目的です。
- 反応性
- 化学的安定性
- 危険有害反応可能性
- 避けるべき条件
- 混触危険物質
- 危険有害な分解生成物
これらはすべて製品のGHS分類結果と連動して記載内容が決まるものではありません。
各製品の特性に応じて、記載すべき内容を選定するものです。なお、化学物質が危険反応を起こす可能性がない・情報がない場合は、その旨を記載することで、SDSの読み手に安心感を与えることにもつながります。
■ 2.根拠となる情報を記載する
情報がない場合も理由を記載することができます。
● 記載例
- 「通常条件では危険反応の報告なし」
- 「強酸化剤との混触で発熱反応の可能性あり」
- 「高温で有害ガスを発生する場合がある」
■ 3. SDS 第10項の主要6項目(危険有害反応可能性を含む)
① 反応性(Reactivity)
物質が他物質や環境条件により反応する可能性を示します。
例:通常の保管・取扱い条件下では反応性は低い。
② 化学的安定性(Chemical Stability)
常温・常圧での安定性、および不安定化の条件を記載。
例:通常の保管条件/取扱い条件において安定。加熱により分解の可能性あり。
③危険有害な分解生成物
自己反応、発熱反応、急速分解、暴走反応、重合反応など、危険を伴う反応が起こり得るかどうかを記載し、事故[_1.1][雅土1.2][_1.3]防止に直結する情報が提供できます。
例:強酸化剤と混触すると発熱反応を起こす可能性がある。
特定条件下で急速な分解反応が起こり、有害ガスが発生する可能性あり。
④ 避けるべき条件
温度、衝撃、摩擦、光、静電気など、危険を誘発する条件。
例:高温、火炎、直射日光、衝撃を避けること。
⑤混触危険物質
反応・発熱・発火の原因になる物質との不適合性を記載。
例:強酸化剤、強酸、強アルカリと反応する可能性あり。
⑥ 危険な分解生成物
熱分解・燃焼時に生じる有害ガスや副生成物を記載。
例:高温分解により一酸化炭素、窒素酸化物等が発生する可能性あり。
■ 4. 他項目との整合性をとる
第10項はSDSの事故防止情報の中心であり、以下と矛盾がないよう記載します。
- 第5項(火災時の措置)
- 第7項(取扱い及び保管上の注意)
- 第9項(物理的及び化学的性質)
- 第11項(有害性情報)
例:「高温で有害ガス発生」とあるのに、第5項にそのガスへの対処がない
■ 5. まとめ:第10項は製品の特性に応じて記載すべき項(記載必須)
- 第10項は 危険反応を予測し事故を防ぐための情報源
- 記載項目は JIS の内容に従うことが基本
- 情報がない場合も理由を記載することができます。
- 製品特性に応じて、第5・7・9・11項との整合性をとった内容を選定し記載
📩 SDS担当者のための無料メール講座
SDS作成に関わる担当者の方向けに、実務に役立つ情報をメールでお届けしています。
- GHS・JIS改正のポイント解説
- SDS作成で迷いやすい判断ポイント
- 実務で役立つ作成ノウハウ
SDS業務に関する最新情報を受け取りたい方は、ぜひご登録ください。