【SDS作成ガイド】SDS第11項・第12項ポイントをわかりやすく解説
2026.04.28
【SDS作成ガイド】SDS第11項・第12項ポイントをわかりやすく解説
化学物質を扱う現場で欠かせない SDS(Safety Data Sheet:安全データシート)。
その中でも 第11項「有害性情報」 と 第12項「環境影響情報」 は、安全管理やリスク評価に直結する重要項目です。本記事では、SDS作成時・確認時に必ず押さえるべきポイントをわかりやすく解説します。
■ 1. SDS 第11項「有害性情報」とは?
第11項は、人の健康に対する毒性・有害性に関する情報をまとめた重要な項目です。
ここを正しく読み取ることで、事故発生時のリスク把握や適切な取扱い方法の判断が容易になります。
🔍 主な記載内容
- 急性毒性(経口・経皮・吸入)
- 皮膚腐食性・皮膚刺激性
- 眼に対する重篤な損傷性・刺激性
- 呼吸器・皮膚感作性
- 発がん性・変異原性・生殖毒性(CMR)
- 特定標的臓器毒性(単回ばく露・反復ばく露)
- 誤えん有害性(Aspiration hazard)
📌 読むときのポイント
- どの暴露経路(経口・吸入・皮膚)が特に危険かを確認
- 区分1・カテゴリー1など、危険度の高い分類をチェック
- 適切なPPE(個人防護具)選定の根拠になる
■ 2. SDS 第12項「環境影響情報」とは?
第12項は、化学物質が環境(生態系・水域・土壌など)に与える影響を示す項目です。
漏えい事故の予防、排水管理、廃棄方法の検討に不可欠です。
🔍 主な記載内容
- 水生環境有害性(急性・慢性)
- 分解性(生分解性)
- 蓄積性(生物濃縮性)
- 土壌移動性
- その他の環境有害性(オゾン層破壊など)
📌 読むときのポイント
- 排水可能かどうかの判断基準になる
- 漏えい時の環境リスクを即時に把握できる
- 適切な保管・廃棄方法検討の基礎情報となる
■ 3. 第11項と第12項がなぜ重要なのか?
第11項と第12項は JIS Z 7253 で記載必須項目と規定されている最重要情報です。
情報が存在しない場合でも「情報なし」と明記する必要があります。
これらの項目は、次のような場面で不可欠な判断材料となります。
- ✔ 事故発生時に迅速かつ正確な判断ができる
- ✔ 環境事故を未然に防止できる
- ✔ 法令遵守や安全管理の基礎資料として活用できる
■ 3.1 NITE-CHRIPに加え、複数情報源を用いたGHS分類の明示が重要
SDS作成では NITE-CHRIP 等の公的データベースは非常に有用ですが、
単一の情報源だけでは製品として最適なGHS分類が行えないケースが存在します。
そのため、以下のような複数情報源を活用して分類を行うことが一般的です。
▼ 参考情報源の例
- 原料メーカーSDSに記載された最新情報
- 自社で取得した急性毒性・刺激性・環境毒性などの実測試験データ
これらを組み合わせることで、より実態に即した正確なGHS分類が可能になります。
■ 3.2 複数情報源を明示すべき理由
複数情報源を明示することで次のメリットがあります。
- 分類根拠の透明性が高まり信頼性が向上する
- NITE-CHRIPとメーカーSDSの数値差異を説明できる
- 顧客・作業者がより正確にリスク評価できる
- 法令対応や監査時に根拠資料として提示しやすい
- 製品の品質保証面でも評価されやすい
■ 3.3 実際のSDSへの記載例
- 急性毒性(経口):区分3(原料メーカーSDSのデータを使用)
- 原料メーカーSDSおよび社内試験データなど複数の信頼性の高い情報源を総合評価し、GHS分類を判定した。
⭐ GHS Assistantなら複数情報源を整理して記載可能
NITE-CHRIP、メーカーSDS、社内試験データなど使用した情報源を整理して入力できる専用欄を備えており、第11項・第12項への情報反映が容易です。
■ 4. まとめ
- 第11項・第12項は 情報がなくても必ず記載必須(空欄不可)
- GHS分類は NITE-CHRIPだけでなく複数情報源の活用が正確性向上に有効
- 使用した情報源をSDSに明記することで 透明性・信頼性が大幅に向上
📩 SDS担当者のための無料メール講座
SDS作成に関わる担当者の方向けに、実務に役立つ情報をメールでお届けしています。
- GHS・JIS改正のポイント解説
- SDS作成で迷いやすい判断ポイント
- 実務で役立つ作成ノウハウ
SDS業務に関する最新情報を受け取りたい方は、ぜひご登録ください。
参考文献・関連リンク