【SDS作成ガイド】SDS第14項とは?輸送に関する情報を徹底解説
2026.04.30
SDS(安全データシート)の第14項「輸送上の注意」は、化学物質を安全かつ適切に輸送するために必ず確認すべき重要項目です。
■ SDS第14項とは?(輸送に関する情報)
第14項では、化学物質を国内外で輸送する際に必要な情報をまとめています。輸送ラベル、梱包方法、危険物分類、法規制などに直結するため、誤記があると輸送不可や法令違反につながる重大項目です。
■ ①UN番号(国連番号)
UN番号とは、危険物輸送で用いられる国際的な識別番号です。
▼記載例
- UN 1090:アセトン
- UN 1993:引火性液体類
UN番号が記載されている場合、その製品は国連危険物分類に該当する可能性が高いと判断できます。
■ ②輸送上の正式名称
国際規格(IMDGコード / IATA)に基づき、輸送書類にそのまま記載する名称です。
▼記載例
"Flammable liquid, n.o.s."(引火性液体類、その他)など
正式名称は、ラベル・船積書類・航空会社チェックなど、すべての輸送工程で使われる重要な情報です。
■ ③危険物クラス
危険性の種類を示す分類で、輸送方法によって要求が変わります。
- クラス 3:引火性液体
- クラス 8:腐食性物質
- クラス 6.1:毒物
危険物クラスは、梱包・ラベル・積載方法・輸送許可のすべてに直結します。
■ ④容器等級
危険性の強さを表すランクです。
- 容器等級Ⅰ:高い危険性
- 容器等級Ⅱ:中程度の危険性
- 容器等級Ⅲ:低い危険性
容器等級の違いによって梱包基準・緩衝材・容器仕様が変わるため、輸送手配で必ず参照されます。
■ ⑤環境有害性
海上輸送では、製品が海洋汚染物質に該当するかが重要です。該当する場合は以下に影響します。
- ラベル表示
- 梱包要件
- 積付け制限
■ ⑥輸送に関する特記事項(国内規制:船舶安全法・航空法)
国内規制に該当する場合は、SDSへの記載が必要です。
● 船舶安全法(海上輸送)
参考規格:船舶安全法、危険物船舶運送及び貯蔵規則、IMDGコード(国際海上危険物コード)
▼記載例
- 船舶安全法:危険物(IMDG Class 3, PG II)
- 船舶安全法:非危険物
● 航空法(航空輸送)
参考規格:航空法、IATA-DGR(危険物規則書)
▼記載例
- 航空法:危険物(IATA-DGR Class 3)
- 航空法:該当せず
国内規制の記載が必須な理由は以下の通りです。
- 国内輸送で法令遵守が必要
- 船会社・航空会社がSDSの当該項目を必ずチェック
- 輸送トラブル回避のため
特に、輸送が止まる最大リスクを回避するためにも重要な情報と言えます。
■ まとめ:SDS第14項は輸送安全の"核"となる情報
SDS第14項は、「化学製品を安全に運ぶための設計図」とも言えるほど重要な項目です。以下の情報を正確に理解し記載することが、輸送トラブルの回避につながります。
- UN番号
- 正式輸送名称
- 危険物クラス
- 容器等級
- 環境有害性
- 国内規制(船舶安全法・航空法)
- 特別規定などの条件
📩 SDS担当者のための無料メール講座
SDS作成に関わる担当者の方向けに、実務に役立つ情報をメールでお届けしています。
- GHS・JIS改正のポイント解説
- SDS作成で迷いやすい判断ポイント
- 実務で役立つ作成ノウハウ
SDS業務に関する最新情報を受け取りたい方は、ぜひご登録ください。
参考文献・関連リンク