SDS作成ガイド
【SDS作成ガイド】SDS第15項とは?必須3法令と任意で記載される法令について
2026.05.08
SDS(安全データシート)は化学品を安全に取り扱うための最重要文書ですが、その中でも第15項「適用法令」は法令遵守の判断に直結する核心部分です。
■ SDS第15項の目的:その化学品に関わる法令を一覧で示す項目
第15項は、「この化学品にはどの法律が適用されるのか」を利用者に明確に伝えるための項目です。
しかし、JIS Z 7253では、すべての法令を書く義務は定められていません。よって、
- 必ず書くべき法令(記載必須)
- 実務上よく記載される法令(任意記載)
の2種類に分類されます。
■ 記載必須の法令(JIS Z 7253で規定)
SDS第15項では、以下の化学品関連法規については記載が必須です。
● ①毒物及び劇物取締法(毒劇法)
- 毒物・劇物に該当するか
- 法的区分(毒物/劇物/特定毒物)の明示が必要
● ②化学物質排出把握管理促進法(化管法:PRTR法)
- 第1種・第2種・特定第1種指定化学物質の該当番号
- MEC(閾値)や濃度基準などの関連情報
● ③労働安全衛生法(安衛法)
- 名称等を表示し、又は通知すべき危険物及び有害物
- 有機則や特化則等の対象物質
この3法令については、SDSに必ず記載しなければならない項目です。該当しない場合も「非該当」と明記することになります。
■ 記載必須ではないが、多くのSDSで記載されやすい法令(任意記載)
毒劇法・化管法(PRTR)・安衛法以外の法令については記載義務はありません。しかし、実務上重要であるため、多くの企業が自主的に情報を追加しています。
● ①消防法(危険物の規制に関する法律)
- 危険物分類(例:第4類 引火性液体)
- 危険等級(例:Ⅱ)
保管量・届出・設備選定で必要になるため、多くのSDSに記載されます。
● ②大気汚染防止法・水質汚濁防止法
- 特定物質、指定物質の該当有無
環境管理の観点で重要な情報として記載されます。
● ③化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)
- 既存化学物質・新規化学物質
- 監視化学物質、第一種/第二種監視など
調達・製造・輸入の判断に関わるため、任意記載として広く見られます。
● ④船舶安全法・航空法(輸送関連法規)
- 船舶安全法:海上輸送での危険物区分
- 航空法:航空輸送での危険物区分
15項に記載される場合もありますが、第14項と第15項のどちらに記載するかは、会社判断となります。
■ まとめ:第15項は義務と実務の両面で理解することが重要
- 毒劇法・化管法・安衛法 → 記載必須。該当しない場合も「非該当」と記載
- 消防法・化審法・大気汚染防止法など → 記載義務はないが、実務上の便宜から任意で記載するケースが多い
- 船舶安全法・航空法 → 第14項・第15項のどちらに記載するかは会社判断
重要な点を理解しておけば、SDSの評価や作成をより正確かつ効率的に行うことができます。
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