SDSに記載する危険有害性の区分はどのようにして決めるのですか? GHS分類
物理化学的危険性は、多くの場合製品自体の特性値を根拠に区分を決めます。
健康有害性と環境有害性は、多くの場合製品を構成する成分の情報(成分の有害性と含有量)を根拠に区分を決めます
爆発物や引火性液体などの物理化学的危険性は、多くの場合 製品自体の特性を根拠に、危険性のクラスごとに定められた「判定論理」に基づいて、区分を決めます。物理化学的危険性の区分分けを、製品自体の特性を根拠にするのは、次のことが関係していると推測されます。
- 該当する危険性のクラスを特定しやすい。
- 判定論理に用いる特性値の測定が比較的容易である。
- 成分情報を用いて製品の特性予測が困難な場合が多い。
cf.酸化性ガスについては、JISに「ISOに規定された試験又は計算方法を実施する旨」が記載されていますが、このように成分情報から製品の危険性分類を決める場合は少数です。
急性毒性や発がん性などの健康有害性と、水生環境有害性などの環境有害性は、製品自体のデータを用いる「判定論理」の他に、製品(混合物)の成分情報を利用する「判定論理」が設けられています。多くの場合、成分情報を利用する「判定論理」が用いられます。健康有害性と環境有害性の区分分けが、成分情報を根拠に行われるのは、次のことが関係していると推測されます。
- 該当する有害性のクラスが明確で無い。(どのような有害性があるか予測困難)
- 判定論理の評価に長時間と多くの労力を有する。
- 製品(混合物)の有害性は、成分の有害性の合計と見なすことに一定の妥当性がある。
成分情報を使って有害性の区分をきめる場合は、各成分の含有量に対応する有害性を加えることになります。含有量が少ない成分は、製品の有害性への影響が小さくなります。
有害性分類の根拠となるデータは、供給者が選ぶことになっていますが、一事業者が膨大な文献データを調査することは多くの場合困難です。各国政府は代表的な危険有害性化学物質について危険有害性の分類リストを作成して公表しています。 日本では、日本政府によるGHS分類結果(NITEにより公開されています)を使用することが標準的であり、リスクの少ない方法です。