日本法規
化管法(化学物質排出把握管理促進法)について
2025.06.05
- 化管法の概要
化管法は正式名称を「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」といい、平成11年7月13日に制定されました。
この法律は、事業者が化学物質を適切に管理し、環境への影響を低減することを目的としています。具体的な目的は以下の通りです。
- 化学物質の自主的な管理の改善
- 環境保全上の支障の未然防止
- 主な制度
化管法には、以下の2つの主要な制度があります。
(1) PRTR制度(Pollutant Release and Transfer Register)
指定化学物質が環境中に排出または移動された量を事業者が把握し、国に報告する制度です。
これにより、化学物質の排出状況が把握され、環境への影響を評価するための基礎データが提供されます。
(2) SDS制度(Safety Data Sheet)
事業者が指定化学物質またはその製品を他の事業者に譲渡または提供する際、
その性状および取扱いに関する情報を事前に提供することを義務付ける制度です。
- 対象は第一種指定化学物質および第二種指定化学物質
- 含有率が1質量%以上(特定第一種の場合は0.1質量%以上)の場合に適用されます。
- 一般消費者への提供は対象外です。
- GHS(Globally Harmonized System of Classification and Labelling of Chemicals)に基づく
JIS Z 7252およびJIS Z 7253に従って情報を提供することが求められます。
※SDS(MSDS)のサンプル(見本)はこちら
参考文献
https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/anzen/dl/131003-01-all.pdf