奥野製薬工業株式会社様
多言語SDSの短納期要求にも迅速に対応!
多様な仕向先へのSDS提出を容易にする秘訣とは。
当初から海外展開を重視し、2016年にGHS Assistantサーバー版をご導入。SDS作成対応の人員、体制を拡充し、中国、欧米、東南アジアに向けて、グローバルにスピーディーにビジネスを展開しておられます。
導入を検討したきっかけ
中国向けビジネス拡大に伴い、短納期での中国語SDS作成点数が急増したから
Q. GHS Assistantを導入する前まではどのようにSDSを作成されていましたか?
A. 他社のSDS作成ツールを使用していました。各種データが豊富に搭載されたツールでしたが、当社が頻用する化学物質のGHS分類データが必ずしも十分ではなく、足りないデータを自力で調査して補完しながら使用していました。そのツールでは和文と英文のSDS作成は概ね問題なく出来たものの、中国語が十分でなかったため、中国語SDSは止むなく他業者に外注して作成していました。
中国への緊急の輸出案件では、中国語SDSを短納期で求められることがこれまでにありましたが、外注で作成していたために、作成点数が多い場合には、その納期が遅れてしまうことがありました。また、中国語SDSを作成する際には、現地の法規制についても配慮する必要があります。しかしながら、それら最新の法規制への対応はSDS外注先に委ねるしかなく、輸出時にその不備を指摘され、輸出そのものに支障を来してしまったケースもありました。
さらに、中国語SDSを外注する場合、翻訳者の違いにより、同じ文書の翻訳を依頼しても都度表現が変わることがありました。例えば、日本語の“淡青色”という表現が、中国語では、浅青色、浅藍色、淡青色、淡藍色など4パターンに翻訳されたりします。それぞれ微妙に意味が違うそうです。当社として日本語の“淡青色”には中国語の“浅青色”を充てることにするというように、一対一で訳語を紐付けて管理すべきですが、外注した場合は翻訳者独自の表現のままであり、翻訳の品質を一定に管理することが困難な状況でした。
導入の経緯
複数言語でのSDS作成と各国法規の該否判定が容易で、費用対効果が大きいことが分かったから
Q. GHS Assistantの導入の決め手は何だったのでしょうか︖
A. GHS Assistantは、日本語で操作して中国語や英語のSDSを簡単に作成でき、警句の訳文が正確で、最新法規を反映したデータベースの更新頻度が2、3か月毎と速い点です。他業者のツールと総合的に比較して、費用対効果が大きかったことが導入の決め手になりました。毒劇法や安衛法などの法令改正にも、JIS改正にも素早く対応しているので、安心してSDSの作成や改訂ができます。
さらに、操作方法が分かり易く、データ登録機能が豊富です。例えば、自社独自の警句を日本語、英語、中国語で事前に登録しておけば、同じ意味の警句を含む複数言語のSDSを誰でも同じ品質で作成できます。さらには、システムを自社で開発しておられるため、当社からの細かい要望にもすぐに対応して戴くことができます。こうしたユーザーとの距離の近さもGHS Assistantの利点です。
導入効果について
中国語SDSを1時間以内で作成可能。
法的な不備も無くなり、自信を持って中国でのビジネスを展開!
Q. 導入したことによって、どのような変化がありましたか?
A. 中国語SDSを自社で作成し、提供することが可能になりました。お客様の依頼から作成、提出まで外注の場合は1日から3日を要していましたが、自社で1時間以内で作成できるようになりました。日本語や英語SDSでは、1文書あたり1時間程度要していたのが、20分以内で作成できるようになり、コストと工数を劇的に削減できました。
本来、英語や中国語のSDS作成は容易ではありませんが、GHS Assistantでは全て日本語での作業であるため、外国語に苦手意識があっても、少々の訓練で、誰でも同じ品質のSDSを作成できるようになります。そのおかけで、SDS作成業務を担う人員を導入前の4人から導入後は10人に増やすことが出来ました。
さらに、自社では調査、判定が難しい中国の最新法規への対応も可能となったため、輸出や通関で法的な不備を指摘されることが無くなり、自信を持って中国でのビジネスを展開しています。
今後の展望、弊社に対する要望など
自社でのタイ語SDS作成を目指す
Q. 今後の更なる活用方法案や、弊社へのご要望があれば教えてください
A. GHS Assistantは、最新の法規制対応に留まらず、更新の度に便利な機能が追加されます。しかし弊社では、新規に追加された機能を十分に使いこなせていません。特に配付管理機能は便利なので、当社ホームページと連動させて最新の改訂版SDSを遅滞なくお客様にお届け出来るような仕組みを構築したいと考えています。
また、GHS Assistantで新たに拡充された言語にも期待しています。当社は近年、タイ国内での製品の製造と拡販に注力しており、タイ語SDSの自社作成を目指しています。但し、タイ語は読み書きが難しいですし、長い文章では適切にスペースを挿入し、正しく改行しないと意味が通じなくなります。GHS Assistantのタイ語は、タイ法規に基づいた標準文言に加え、専門家による豊富な訳文を搭載しているとのことなので、ご協力を得ながら導入を進めていきたいと考えています。
2024年09月現在、奥野製薬工業様は、実際にタイ語を導入しご利用いただいております。
お客様プロフィール
- 企業名
- 奥野製薬工業株式会社
- 設立
- 1944/10/06 (創業1905年)
- 所在地
- (本社) 大阪府大阪市中央区道修町4丁目7番10号
- ホームページ
- https://www.okuno.co.jp/
- 業種
- 表面処理薬品の製造と販売
- ご利用のバージョン
- サーバー版
- 利用言語
- 日本語・英語・中国語・タイ語
明治38年に工業薬品小分け業として創業して以来、常に「モノづくり」を念頭に技術開発型の企業として前進。現在は、表面処理薬品、無機薬品、食品の3部門を中心に事業を展開している。表面処理薬品分野では、あらゆる素材に高級な質感や耐食性を提供するために、2,700種類ものめっき薬品をラインナップ。近年は、スマホ、タブレットの普及に伴い、アルミおよびアルミ合金の表面処理剤を充実している。また、常に環境負荷物質低減製品の開発を行い、地球環境の保全にも取り組んでいる。