SDSの国連番号はなぜ変わるのか ― 英文SDSと日本語SDSで番号が異なる理由
2025.12.10
SDSの国連番号はなぜ変わるのか ― 英文SDSと日本語SDSで番号が異なる理由
英文SDSと日本語SDSで国連番号(UN番号)が異なるのはなぜか?NITE-CHRIPとEU CLPの分類基準の違いがSDSのUN番号に与える影響をわかりやすく解説します。
SDS・SDS 国連番号でよくある疑問を解説
輸入元の英文SDSと、日本国内向けに作成した日本語SDSを見比べると、
「SDSの国連番号(UN番号)が違う」「国連番号が変わる」というケースは、実務上よく発生します。
SDSと国連番号の関係、そしてなぜ国連番号が変わるのかを分かりやすく解説します。
1. SDSと国連番号(UN番号)の基本
SDSとは?
SDS(Safety Data Sheet)は、化学物質や混合物の
- 有害性・危険性
- 取り扱い方法
- 応急措置・保管方法
- 輸送に関する情報
などをまとめた文書です。
国連番号(UN番号)とは?
国連番号(UN番号)は、危険物輸送のために国連が付与している4桁の番号です。
SDSには通常、輸送情報の項目で国連番号(UN番号)が記載されます。
例:
- UN 1993:引火性液体、混合物、NOS
- UN 1090:アセトン
2. なぜ同じ製品なのにSDSの国連番号が変わるのか?
「同じ製品なのに、SDSの国連番号が違う」「国連番号が変わるのはおかしくないか?」
という疑問がよく出ますが、実務的には以下の理由で国連番号が変わることが普通にあります。
参照する有害性データ・分類基準の違い
ここでは、日本とEUを例にとって解説します。
SDSに記載される国連番号(UN番号)が変わる代表的な原因の一つが、どの有害性データ・どの分類基準を参照しているかの違いです。
この違いは、SDSのGHS分類だけでなく、最終的に記載されるSDS 国連番号にも直接影響します。
日本:NITE-CHRIPのデータ利用が事実上の標準
日本では、NITEが公表している日本政府によるGHS分類結果を参照することが標準となっております。
そのため、日本語SDSでは、
- NITE-CHRIPに基づいた有害性データ
- 日本のGHS分類基準(JIS)
を前提に、SDSの危険有害性情報や国連番号(UN番号)が決定されます。
EU:CLP規則の調和化分類(Annex VI)の使用が義務
一方でEUでは、EU CLPの調和化された分類(EU CLP Annex VI Table 3)の使用が義務となっております。
- CLPの調和化分類に従ってGHS区分を決定
- そのGHS分類結果を前提に輸送区分・国連番号(UN番号)を判断
日本(NITE-CHRIP)とEU(CLP)は同じデータではない
ここが大きなポイントです。
- 日本:NITE-CHRIPの有害性データ・GHS分類
- EU:CLP調和化分類(Annex VI)に基づくGHS分類
は、同じ物質でもGHS分類が一致しないことがあります。
その結果として:
- 日本語SDS(NITE-CHRIPベース)では A というGHS分類 → ある国連番号
- EU向けSDS(CLPベース)では B というGHS分類 → 別の国連番号
となり、「SDSの国連番号が違う」「国連番号が変わる」という現象が発生します。
まとめ:SDSの国連番号が変わるのは「おかしい」のではなく「起こりえること」
元になるデータと分類ロジックが異なることにより、SDSに記載される国連番号が変わるという現象は発生します。
重要なのは、根拠となるデータやGHS分類を確認し、国や地域によってSDSに記載される内容が変わることがあるということを認識しておくことです。
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